転職には、大きなメリットとともに、リスクがついて回ります。転職失敗により、たくさんの労力と時間が無駄になってしまうのは、非常に勿体ないものです。そうした状況の中で、転職失敗の可能性を最小限に抑える方法について、考えていきたいと思います。
転職する前に、その企業で何か成し遂げること、それは大きな意味を持ちます。何か具体的な実績を持っているといないのとでは、面接などでの説得力も違いますし、転職先の企業に「途中で投げ出すことは無さそうだな」という印象を与えられるかもしれません。しかし、それ以上に、そうした体験は自信につながります。私は、自信というものは、その人のパフォーマンスに最も影響する要因だと思っています。転職を考えている人も、実績に基づいた自信を持って、転職に臨んでほしいと思います。
転職の理由を明確にすることは、自分を見つめ直す意味で非常に重要なことです。目先の条件を見て、何となく転職先を決めてしまい、後々後悔する人も多いそうです。「自分は何が嫌で転職するのか」や「新しい環境で何がやりたいのか」、「譲歩できる条件と譲れない条件」を明確にすることは、長く働ける企業を選ぶ上での、重要な目安になります。企業選びの前に自分の気持ちを見つめ直しましょう。
自分を過大評価して、転職先が見つからない、過小評価して、条件の悪い企業に転職してしまうなど、自分の価値が分かっていないと、成功と呼べる転職を実現するのは困難です。今一度、自分が持っている価値を見極めてみましょう。この時、自分で考えるのには限界があるので、同僚や転職エージェントに相談するのが良いと思います。また、収入だけで、自分の価値を判断するのは正しいとは言えません。給料の良し悪しは、企業や業界によって違うからです。自分の能力や人格を評価してもらえるようにしましょう。
ここまで、転職を成功させる方法について考えてきましたが、成功する転職の最大の要因は、安定したメンタルだと思いました。転職に不安を感じる気持ちも分かりますが、現実と自分の気持ちを見極め、泰然とした態度で転職に臨む、それが一番大切なことではないのでしょうか? 決して舞が上がらず、冷静に、しかし向上心とチャレンジ精神は忘れず、転職に向き合ってほしいと思います。